こんにちは。かめたろうです。
新しい旅行形態「ダイナミックパッケージ」が主流になると旅行はどう変わるのでしょうか。
個人的な意見をまとめてみました。
ダイナミックパッケージとは何ぞや??
まずダイナミックパッケージの定義です。
ダイナミックパッケージは、飛行機やJRなどの交通手段と同時にホテル宿泊を予約できるツアー商品のこと。空席がある便と空室のあるホテルの中から自由に選んで、旅程を組み立てることができます。
従来のパッケージツアーとは異なり、事前に設定をされた料金表は存在しません。
予約する時点での運賃・宿泊料金・空席状況がリアルタイムでツアー料金に反映され、インターネットを通じて予約できるので、スピーディかつ簡潔に手配ができます。
上手に使えば非常にお値打ちに旅行を買うことができますが、反面リアルタイムで価格が変動するため、今日調べてお得だと思ったものでも、明日には価格が変わってしまうというデメリットがあり、即決が求められることになります。
パンフレットがなくなる
料金表が存在せず、すべて時価ということは、いままでのように料金表のついたパンフレットを作る意味がなくなります。
もしパンフレットを作ったとしても、料金表なしでホテルの紹介などを記載したイメージ画像的なものになっていきます。
実際に各旅行会社は現時点では旅館などの宿泊プランを除いて、パンフレットの作成を中止してきています。特に航空機が絡むツアーについては添乗員付きのツアー以外は全滅するのではないでしょうか。
JRを使うツアーについては、まだなくなるとは聞いていませんが、2022年の3月末で新幹線の回数券もなくなりますので、今後は同じような運命になっていくのかもしれません。
ネット世代は大丈夫。でもアナログ世代はどうなるの?
普段からネット予約に慣れている世代にとっては「やっと日本も海外に追いついた」という感想かもしれません。すでに欧米ではダイナミックパッケージが主流であり、いままで日本国内の旅行で同じようなことをしようとすれば、航空会社のサイトで格安航空券を予約し、行先のホテル・旅館を宿泊予約サイトで探して予約し、レンタカーをレンタカー会社の予約サイトで予約し、といった感じで二度手間三度手間になっていたものが解消されます。
しかも、航空会社の格安航空券だと、予約した時点から取消料が発生しますが、ダイナミックパッケージなら従来のパッケージツアー同様に出発日の20日前からの取消料発生になる(ツアーによってはことなります)ので、メリットもあります。
ただし、ツアー内容の一部変更はできないので、例えば宿泊先だけ違うホテルに変えたい場合などは、ダイナミックパッケージで予約したすべての内容をいったん取り消してから再度予約しなくてはいけないというデメリットはありますが、概ね違和感なく使えると思います。
でもアナログ世代にとっては、まずネットが使えないと価格がまったくわかりませんし、パンフレットを見比べて内容を検討するということもしにくくなります。
また、「お値打ちに行ければいいから出発はいつでもいい」というのも時価ということで、感覚的に難しくなってくるかもしれません。
リアルの旅行会社が今後行っていくこと
OTA(オンライン・トラベル・エージェント)にとっては特上のビジネスチャンスですが、リアルな旅行会社にとっては大変なマイナスです。
特に大手以外の中小規模の会社や、家族経営の零細旅行会社にとっては致命的な打撃になるような気がします。
リアルな旅行会社は団体旅行や個人向けなら航空機の絡まない宿泊単体などの手配が主体になる可能性があり、新しくネット予約に参入するにしても大きな設備投資が必要になります。
アドバイザーとしての役割
今後、旅行会社が生き残っていく上で必要なのはアドバイザーとしての役割だと思います。
実際にその旅館に行った、見てきた、勉強した知識で、旅行に行く方のリクエストに応えれる行先や手段をアドバイスし、その知識ごと買ってもらうということです。
ネット予約は確かに便利ですが、すべて自己責任というところがあります。
旅行に行く人が全て選んで予約するので、たとえ自分が選んだホテルや旅館がイマイチだったとしてもクレームになるケースは少ないようです。
たとえ悪かったとしてもホテルや旅館にクレームは上げるかもしれませんが、例えば予約した楽天トラベルやじゃらんネットなどのOTAにクレームを上げる人はほとんどいないと思います。
これはリスク的に考えるとリアルの旅行会社としては夢のような話です。だってアドバイザーなので「紹介したお前が悪い!!」と言われることがほとんど。
そんなリスクを背負ってもアドバイザーの需要は今後も必要だと思います。
それぞれに良さがあり、うまいこと使い分けてもらいたいと思います。
コメント